今後とも東京都心部ではたぶんかなりのオフィス需要があるものとみられるが、はたしてこれに対して供給のほうはそれにこたえるだけのものが可能なのかという点である。これについては先に、例えば東京都が最も力を入れている臨海部副都心構想を取り上げ、極めて問題が多いことを指摘した。とすると、今後都心部でのオフィスの需給は再び逼迫するおそれがある。しかし、当面の問題でいうと、それほど心配はないであろう。というのは、今回のビルの値上がりにより、臨海部の倉庫とか工場をオフィス街へと再開発する計画が、かなり多数動き始めたからである。
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例えば、羽田から浜松町の間を結ぶモノレールに沿った東品川の天王洲地区では、三菱商事や宇部興産、旭硝子など112社が中心になって、延べ床面積60ヘクタールのオフィスを中核としたウォーターフロント(水際)開発計画を昭和63年秋から進める。また63年1月19日には、三菱地所が丸の内の再開発構想を発表した。これは丸の内、有楽町、大手町一帯の113ヘクタールを再開発し、そこに超高層ビルを60棟建てるというもので、それにより延べ510ヘクタールのオフィスが供給できるというものである。