「民間活力」の利用とそれを促すための開発規制の緩和

2011.11.04

「民間活力」の利用とそれを促すための開発規制の緩和とは、このような脈絡のもとに登場してきたのである。日本の場合、不動産業界、デベロッパーは伝統的に土地買い占めなどによる投機的開発利益に重点をおいてきた。不動産業界を中心とした財界の動きとその要求にもとづく政府の一連の規制緩和措置をみるかぎり、日本は民主主義さえ存在しない、前近代的で野蛮な「無教養的資本主義」の国であるとの印象を改めてもたざるをえない。

[参考情報]
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それが不動産屋的政権の登場を許した基盤でもあったといえよう。都市の主人は住民である。住民が主体者となって居住地をつくり、都市をつくる。これが民主主義の基礎である。自治体はその核として存在するのだ。その意味で、参加民主主義は都市づくりの基本原則とならねばならない。日本では、行政・企業いずれの側にもその意識がなく、市民の側においても希薄である。日本に民主主義が根づかないことと街づくりにおける住民不在は同根のものとみなしてよいであろう。デベロッパーが不必要だとか、その事業が本来的に反社会的だというのではむろんない。むしろ電鉄の沿線開発にみられるように、計画的な居住地づくりによる社会への寄与は大きい。問題はその仕事が市民の住む街づくりにかかわっているという性格から、企業活動の中で最も社会性の濃い存在であり、公的なコントロールを受けるのは当然という認識がデベロッパー自身に必要だということである。またその認識なしには、将来に展望をもつことは不可能だろう。